勘違いしていない? 研修の本当の目的とは

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研修の目的

From: 松田 航

先日とある企業の代表と話をしたときのこと。

「階層別研修とかマネージャー研修とか女性向けキャリア研修とか、結構色々研修やっているんだけど、あんまり人材が育っている感がないんですよね。何かやり方が間違っているんでしょうかね?」

という質問を受けた。

あなたも同じような疑問を持っているかもしれないので、ここでも回答をしよう。

研修熱心な企業

この企業は以前から教育熱心で、いろいろな研修を試している。しかし、なかなか成果が上がっていないということだ。

こういった話は実は結構多い。いろいろな研修をやるにはやるが、

  • その成果がよくわからない、、、
  • たしかに、アンケート評価はいいのだが、実際に参加者の何が良くなっているかわからない、、、
  • 一瞬盛り上がった気がしたが、すぐに元に戻ってしまった、、、

という話だ。

多分、あなたの会社でもこのような経験があるのではないだろうか?

実際、研修を積極的に行っている企業の多くでこういったことが起こっている。教育熱心な良い企業であればあるほど、悩みどころだろう。

人気講師を呼んで満足度も高かったけど?

例えば、人気の講師を呼んで研修してもらう。

確かに、研修は盛り上がった。結果として、受講生の評価はとても高かった。それで、「いい研修でしたね。またよろしくお願いします」で話が終わるという研修はよくある。

このパターンは誰もが幸せで、大変良い。

頼む側の担当者も幸せ、頼まれた講師も幸せ、研修会社も幸せ、受講生も幸せだ。だから、全員がここを目指してしまいがちになる。

弊社で研修依頼が来たときも、基本的にはやはりここを見据えてしまいがちだ。なぜかって、全員ハッピーなのだから、こんなに良いことはない。

しかし、本当だろうか? 不幸になっている人はいないだろうか?

そう、依頼した企業だ

研修の結果として成果が出ていれば全く問題ないが、成果が出ないと依頼してお金を払っている企業は幸せではない。

では、企業が研修で目指すべきゴールはどこだろうか?

目指すべき研修のゴール

企業から見たとき研修の目的をわかりやすくいうと、「研修した結果、業績が上がる」ことだ。もう少し分割していうと、「研修した結果、人が育ち、彼らが成果をあげて業績が上がる」ことだ。

これは当たり前だろう。

企業は営利団体だ。小学校や中学校のように育てる義務はない。また、高校や大学のように授業料をもらって、教育を提供する立場にもない。

普通、業績をあげるということが本来の目的で、研修を行っているはずである。

研修そのものに満足して終了という話ではなく、企業の業績に今後どのようにポジティブな影響が出るかというのが大事なはずだ。

ポジティブな影響を出すためには、「メンタルが変わった」ではなく「行動が変わった」という状態にしなければいけない。

そう、研修のゴールは、「行動変化」だ。それも長期にわたる。

研修の目的は行動変化

テクニカルな研修であれば、すぐに行動変化が出る。

例えば、企業内で、「Excel関数研修」や「ビジネスマナー研修」をやったとする。これらは主に知っているか知らないか、の話だ。なぜなら実施する際のハードルが低いからだ。

そのため、すぐに行動を起こせるし、行動変化を起こせるから定着率も高い。

しかし、リーダーシップ研修やコミュニケーション研修はどうだろうか? テクニカルな部分も多いが、考え方的な話が多くを占めるだろう。

人間の考え方を変えるのは、なかなか難しい。ネガティブな人がポジティブになるのには、努力して半年かかると言われている。

「考え方を変える」。難しいが、研修のゴールはやはりここに置かなければ意味がない。

行動変化を起こすためには、継続性が必要になる

モチベーションだけ一気に上げたところで、3日も経てば元に戻る。感動する映画や本に出会って「もっと真剣に仕事に取り組もう!」「人に優しく接するようにしよう」と思っても3日しか保たないのが普通だ。

だからこそ、研修には継続性が必要になる。そのためにフォローアップ体制が必要になる。

例えば、ビジネスマナー研修はすぐに成果が出なくても、周りの誰かが注意をしてくれる。自動的にフォローアップ体制が整っているわけだ。

他にもプログラミング研修やテレアポ研修などは自動的にフォローアップ体制が作られることが多く、定着的なスキルになりやすい。

他の研修でもはじめから「継続」をイメージして組み立てる必要がある。上記のスキル系研修とは違って、長期プランを組んだ上での初期「加速」研修だと思うとわかりやすいだろう。

だから先ほどの質問への回答は、

継続性を意識した研修を!

となる。

行動変化が目的になっていない研修だと、なかなか業績に変化は出てこない。従業員満足度は上がるかもしれないが、その時間数働いてもらったほうが成果が上がる結果になるととても残念だ。

継続性やフォローアップは研修で一番難しいところではあるのだが、これが研修担当の腕の見せ所だ。

ゴールは「行動変化」。あなたの企業では実施できているだろうか?

 

松田 航

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